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ペンタブ絵とか、Zblushとかの3Dモデリング問題

昨今、ペンタブとSAIなどのイラストソフトによって絵のレベルは急上昇した。誰でも手軽に絵をかけて、しかも一定以上の成果をノート直書きよりもたやすく出せる時代だ。ちょっと昔のプロの絵を見ることも有るが、正直今と比べると劣る絵も多い。それだけ手軽になったとも言えるが、レベルの平均値の上昇はいいことばかりではなく、極端な供給過多により絵師の使い捨て現象も問題になっている。現在の自由度の多様性、入門の手軽さは、単なる絵の上手さ以外にも求める物が増えてきた。皆絵が上手に描けて当然だから、99%の努力よりも、1%の閃きの世界になっているのだ。

正直、私はPCで描く絵や3Dモデリングが好きではない。他人の絵や3Dが嫌いというわけではなく、自分で創作する際の居心地の悪さが嫌いなのだ。私は絵を描くし、モデリングもする。ペンタブやマウスで入力しながら作っている。しかし、その作業は確かに直接自分で創作しているのだが、直接ではないのだ。手にペンをとって描いている。けど、描いてるのは紙ではなくタブレットで、タブレットはモニタを介して電子を写しているにすぎない。私は本は電子書籍ではなく手にとって読む派だ。私にとって、PCでの創作作業は手に取っているのに取っていない妙な浮遊感を感じているのだ。

これがどうにも慣れない。3Dのモデリングをしても、実際にモニタに映る絵は平面である。平面の絵をマウスで動かして全体を見る。たしかに3Dなのに、平面の一枚絵を通して3Dモデルを見るという違和感が募る。加えて入力の違和感もまた強い。普通、彫刻なら削る作業をするだけだ。しかしモデリングでは削る作業は無い。ここはこの数値で、ここはこの重量で、とか殆どがデータ入力だ。絵を描くにしても、実際にペンを走らせる作業は少ない。レイヤーの重ね方、ショートカットの操作などのソフトの操作ばかり。それでいてソフトの使い方が絵の上手さに直結するからたまらない。なんか、こう、違うだろう!と思わずにはいられないのだ。

技術の進歩で業界のレベルは上がった。上手い絵やモデルも増えた。そんな今ではパソコン上の創作が当然で、手書きなどはコストや技量の問題でどんどん駆逐されている。そのうちヴィンテージだとか、農薬無農薬みたいにあえて手作りのブランドもでてくるかもしれない。直接手にとって、が好きな私としては、ぜひともwebを介さない市場は残って欲しいものである。