INFP型の審美眼まとめ

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言葉の意味と表情は一致しないと全く伝わらない

心理学では二重拘束という言葉がある。これは耳で聞く対象の言語の内容と、目で見る対象の表情が一致しない時に起こるものである。例えば、口では嬉しい、ありがとうと喜を表しているにもかかわらず、表情は怒っていたりとどっちを信じればいいのかわからない状態だ。これは非常に対象を不安にさせる。どれだけ愛の言葉を囁やこうとも、ちっとも嬉しそうな顔をしていなければ全くの無意味なのだ。これは奥ゆかしさを尊重する日本人には致命的である。内心でどれだけ感謝していようとも、言葉にするだけでは足りないのだ。

知らずこの二重拘束の影響を受けやすいのが男性である。男性は感情をあまり表に出さない。まずこれで言動と一致しない事がある。次に日本男児の恥ずかしがり屋な所である。夫が日頃の感謝を妻に伝える際、新聞を読みながらぼそっと一度だけ言うようなCMがたまにある。CM内では妻が微笑んでめでたしだが、現実ではそうはいかない。この二重拘束により、照れ屋な夫がかろうじて絞り出した感謝の言葉でさえ、照れ隠しの無表情が塗りつぶしてしまうのだ。熟年離婚はこういったすれ違いの積み重ねでおこるのだ。

せっかく感謝などの言葉を送るならば、必ず表情と一致させたセットにしなければ勿体無い。今まで言葉だけで十分だと思っていた人は、二重拘束を理解することで簡単に問題を対処できる。表情と言語内容を一致させる、無表情な相手も二重拘束に陥っているというちょっとした事前情報で、人付き合いは劇的に改善できるのだ。