今以上に楽なんて事はない

辛い、辞めたい。世間ではそういう声にまみれているが、それってすごい贅沢な悩みだと思う。医者とか弁護士とか高給取りで贅沢三昧なんて思われてるけどそんなことない。お金は苦労の対価であり、苦労すればするほど高いお金が支払われているのだ。高給取りにのしかかる責任なんて毎日とんでもない量だ。大企業の重役はストレスでハゲやデブまみれだし、健康な所を探すほうが難しいくらい体はボロボロである。頑張れば楽になるなんて考えてるけどそんな事無い。この世界は頑張れば頑張るほど辛い世界なんだ。

将来楽したいから今のうちに苦労する。これって随分変な考えだ。今の位置から抜け出すには努力が必要である。なんであれ、慣れ親しんだ生活を変えるのには苦労するものだ。隣の芝は青いけど、行った先が本当に青い事なんてまずない。せっかく辛い思いをして環境を変えたのに、まっているのはより辛い環境だけなのだ。頑張れば頑張るほど辛い環境に自分を晒し、やがてこんなはずじゃなかった、と力尽きてしまう。楽とお金は吊り合わない。楽して金無しか、辛くて金有るか。なぜか後者を皆羨むのである。

今一度、自分の位置が楽だという事を認識すべきだ。少なくともその位置にはすでに辿りついている。資格や転職なんて辛さを経験しなくて済む。何をするにも辛さはついて回る。変化とはすなわち辛さである。楽したいなら、本当に色んなものを諦めなければならない。けど、四六時中得るか得ないかで辛さを味わうよりも、諦めて楽に生きるほうがずっとずっと楽だろう。一体何のために働くのか？って、今一度考えたほうが良い。結婚とか、家を買うとか、そんな何時かの未来よりも、今ある体が大事である。忙しいと考える暇も無い。楽だから色んな事を考えるのだ。お金の事を諦めると、楽な生活がもっともっと楽になって一生続くのである。