紙を折り続けたら月まで届くとかいう詐欺のお手本
唐突ですが、紙を折り続けたら月まで届くそうです。
そんなわけねぇじゃん!と思うでしょうが届くんです。理論上は。
実際にやってみた人もいるでしょう。TVで特集組まれた事もあるくらい。
そんな月への紙旅行には、まさしく詐欺のお手本が詰まっているのです。
①、絶対に実現不可能な事を餌にする。
②、問題のすり替え。
③、誰でもできる事。
①、絶対に実現不可能なことを餌にする。
これは「月に届く」という事ですね。極端な話、紙を折れば○○~というのは何でもいいのです。紙を20回折ったら幸せになるとか天才になるとか自己啓発でもよく見る手です。理論上できるとか、偉人はできたなどの例を出して希望を餌にします。
宝くじも理論上は当たりますが低確率。けど人間は0.1%の当選率でも買うのです。
実際にありえるかも?と思わせれば餌はなんでもいいのです。実現しないんですから。
②、問題のすり替え。
この問題を見た時、誰しも「紙で月に届くかどうか」に焦点を置いていました。
しかし、折り続ける内に折れなくなるという驚愕を体験します。
ここで「月に届くかどうか」ではなく「紙は折れない」という事実を出すのです。
そこに理論的に「なぜ折れないか」という如何にもな講釈を垂れる事で「できなくてもしょうがない」「すごい事聞いて賢くなった」という辞める理由を与えるのです。
この時点で月に行けるかどうかという報酬はどうでもよくなっています。
③、誰でもできること。
紙を折ることは誰でもできます。手前のティッシュペーパーでもできること。
この簡単にできて大きな成果が!というのは非常に人間を釣りやすい。
人間は怠けものでありながら勤勉な人を好みます。怠け者なので楽して稼ぎたい。
楽な事なら私もできる。そういった満足感にとても弱い。
あなただけ!今ならなんと!というのは詐欺の常套句ですね。
紙を折っても月には届きません。月に行きたいなら宇宙飛行士なりの勉強をしましょう。
紙をどれだけ折るのが上手くても宇宙飛行士にはなれません。
紙と月は関係ありません。したいことに見合った事をやりましょう。